10/1(土)より、池田武史の東京での初個展「666 or more malignant songs which should be forgotten immediately after they’re played 」が始まります。
今回は、666曲かそれ以上の忘れ去られるべき、短い楽曲を演奏するビデオが中心の展示になります。

池田武史
666 or more malignant songs which should be forgotten immediately after they’re played
清澄白河 Ai Kowada gallery
2011年10月1日(土) – 11月5日(土)
火曜日から土曜日 / 12:00-19:00
日、月、祝日 休廊

※オープニングレセプションは10/1(土)の18:00頃~

解説:
およそ1秒から30秒程度の「ワー!」とか「グギャー!」だけで、構成されるCDを高校生の頃に手にし、「このバンドはどんなライブをするのか」と思ってドイツより取り寄せたブートのビデオで映っていた模様は、30分くらいのライブでそんな短い曲を、たった4曲くらいしかやらず、最初の曲に至っては「ワン・ツー・スリー・フォー」とカウントして、全員楽器を放り出して客席にダイヴするメンバー達でした。
こう書くとケオティックな印象がありますが、実際は思い出したかのようにたまには叫んでみるけど、基本的には何もしないおっさん3名(酔っぱらい)が、客の怒号を背景に、ウデウデしてるだけの退屈な時間なのです。しかし、このビデオを見た時から、どういうわけか、この緩慢で退屈な時間こそが私にとっての音楽になってしまいました。ここには圧倒的な「時間」自体への肯定と、降参があるように思えました。わたしも親譲りなのですが、圧倒されて降参するのが好きなのです。

そのバンドはAxCxという名前で、バンマスでボーカルだったセス・パットナムが今年の6/11に亡くなりました。彼は、7インチに5643曲を叩き込んで、ギネスブックに申請し、「不認定」をもらったり、初来日の時はライブが始まるまで、ひたすら食パンを喰らっていて、スタートと同時に客にゲロっちゃうナイスガイ(害)でした。
急逝に対して「早死にする奴はファッキンゲイ!」とセス流に言ってやりたいところだと、私の唯一のAxCxメイトは語っていました。正にその通りです。自分の表現が背負う歴史や批評性が、他人にとって無価値となりうることを恐れてはいけないし、そうなったらなったで笑い飛ばせるくらいのタフさ必要なのです。
今回の展示は彼への私的(詩的)なレクイエムになると考えていますが、ならない可能性の方が圧倒的に高いとも思います。

info:
Ai Kowada Gallery
http://www.aikowadagallery.com/